カルテル ポップで斬新、カラフル アンティークになるプラスチック家具

 安っぽくて、部屋に合わせにくく、壊れやすい消耗品…。プラスチック家具につきまとう、そんなイメージを覆してくれるのは、イタリアを代表する家具メーカー「カルテル(Kartell)」。純度の高いプラスチックと高度な成型技術が、柔軟性に富み、丈夫で良質な椅子やテーブルを作り出す。フィリップ・スタルクやヴィコ・マジストレッティら著名デザイナーが手掛ける家具はポップで斬新。巨匠のデザインでも、プラスチックゆえにリーズナブルな価格が実現するのも魅力だ。「アンティークになるプラスチック家具」がここにある。

 ■世界的なデザイナー

 カルテルといえば椅子、という人も多いだろう。

 友人宅に招かれたとき、2歳児がカルテルの定番椅子「ルイ・ゴースト」を小さくした子供用椅子「ルールーゴースト」に座っていた。ルイ15世の時代のデザインがモチーフで、エレガントさを漂わせる。仏人デザイナー、フィリップ・スタルクがデザインし、耐久性のあるポリカーボネート製。屋外環境にも適し、オープンカフェなどでもよく見かける。
 子供ながらにしゃれた椅子を使っていることにも驚いたが、座面に登ったり、転がしたり、運んだり…。とにかく軽くて丈夫。雑に扱われても傷もほとんどない。飲み物をこぼしても、ささっと拭いておしまい。手入れも簡単だ。

 「椅子ならば座り心地も追求しなければ。プラスチックは“安っぽい”というイメージとは一線を画する丈夫さとデザイン性が誇り」。カルテルショップ青山の福村八代さんは胸を張る。

 だが、丈夫さだけでもつまらない。カルテルの魅力は、世界的なデザイナーたちとのコラボレーションにある。

 スタルクデザインの椅子「マドモワゼル」。透明な脚の椅子はシンプル&スマート。しかし、座面にはイタリア人デザイナー、ロジータミッソーニによるど派手なファブリックを配し、独特の存在感を放つ。日本人デザイナー、吉岡徳仁(とくじん)の「アミアミ」は、プラスチックで日本の伝統的スタイル「編み込み模様」を再現した。斬新だが、どこか懐かしい。
 カルテルのプラスチックは純度が高く、独特の透明感を作り出す。その透明感が、赤や緑などの鮮やかな発色を可能にした。そして、高度な成型技術−。プラスチックという素材の可能性とカルテルの技術が、世界中のデザイナーたちの遊び心を刺激している。
業務用家具,飲食店家具,店舗用家具,店舗家具格安